−脳卒中外来のお知らせ−
日本神経学会認定 神経内科専門医・指導医
日本脳卒中学会・脳卒中治療ガイドライン2009
脳卒中を予防しよう!
・脳卒中は日本人の主要な死因の1つであり,予防療法が最も重要となります.
・当院では頸動脈エコーなどを用い,動脈硬化やリスクの評価を行っております.
脳卒中とは?
・脳の血管が詰まる脳梗塞,脳の血管が切れる脳出血などの総称です.
・その多くが生活習慣病による動脈硬化が原因です.
・その他,心房細動による脳塞栓症,動脈瘤破裂によるくも膜下出血など.
・日本人の主要な死因の1つであり,予防療法が最も重要となります.
脳梗塞とは?
・脳の血管が詰まることによって発症します.
・血栓症:動脈硬化により血管が狭くなったり詰まったりして起こります.
・塞栓症:血管はきれいですが,心臓などから血の塊りが流れてきて詰まります.
・特に心房細動や下肢静脈血栓症は血の塊りを作りやすく,予防が重要です.
脳出血とは?
・脳の血管から出血することによって発症します.
・高血圧が主な原因ですが,出血しやすい病気が隠れている場合もあります.
・出血が大きい場合など,外科手術が必要になる場合もあります.
・予防には,血圧の管理が特に重要です.
小血管病(small vessel disease)とは?
・ラクナ梗塞:小さい脳梗塞病変で,無症状の場合もあります.
・白質病変:MRIで認められる慢性虚血性病変で,加齢とともに増加します.
・微小出血:点状の出血で,MRIのT2*などの撮影方法で見つかります.
・これらの増加により,血管性認知症を発症します.
・基本的には高血圧などに基づく動脈硬化によるため,その予防が重要です.
・小血管病はアルツハイマー病との関連も指摘されています.
脳卒中の予防療法とは?
・原因となる動脈硬化の予防やその原因治療が最も重要です.
・症状が無くても動脈硬化は進んでいる場合があります.
・高血圧,糖尿病,高コレステロール血症などの管理が基本となります.
・禁煙,適度な運動,脱水の予防,急激な血圧の変動を避ける.
・脳梗塞予防のため,適応がある方:抗血小板療法や抗凝固療法.
・同じ病態:虚血性心疾患,閉塞性動脈硬化症,慢性腎臓病など.
(注1:動脈硬化の有無は,頚動脈エコーやMRI,ABPIなどで評価いたします.)
(注2:突然発症した麻痺や構音障害は,すぐに救急病院へ受診してください!)
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