ボツリヌス菌が作るボツリヌス毒素A型を医療用に応用したもので,筋肉を一時的に麻痺させることによって,痙攣や汗を止める働きがあります.
*投与には,事前の予約が必要です.
効果は一般的に2〜3ヶ月持続し,2〜4か月以上あけて繰り返し投与しますが,約2%の人に,まぶたが下がる,目が乾くなどの副作用がありますので,注意が必要です.ただし,時間の経過とともに改善します.
ボツリヌス菌が作るボツリヌス毒素B型を医療用に応用したもので,痙性斜頸のみに保険適応が認められています.
*投与には,事前の予約が必要です.
ボトックスより安価であり,少量で効果をみとめることが多い薬剤です.
両目の瞼が勝手にぴくぴくけいれんしたり,眼が閉じてしまい,生活に支障が出る疾患で,瞬きが多い,眩しい,眼を開けていられない,目をつぶっていたほうが楽.目が乾く,瞬きが多い,手指を使わないと眼があかない,片目をつぶるといった症状があります.
原因不明なことが多いですが,ストレスや抗不安薬の使用が原因であることが考えられています.また,開眼失行や眼瞼下垂との鑑別診断が重要です.
片側の顔の筋肉が勝手にぴくぴくけいれんしたり,口元がひきつったりします.
一般的に顔面神経が動脈硬化を起こした血管により圧迫されて起こりますが,稀に顔面神経自体の病気や腫瘍による圧迫もあるので,圧迫血管の確認や除外診断のため頭部MRIを行います.
顔面神経麻痺(Bell麻痺)の後遺症で起こることもありますます.一側の瞼の一部分が痙攣するのは,眼精疲労に関与するミオキミアであることが多く,異なる疾患です.
首が勝手に傾いたり回旋枝ありして,持続的にまっすぐ前が向けなくなりする疾患です.
明らかな原因は不明ですが,ストレスの関与や,薬剤によって二次的に起こる場合も考えられています
肩こりの原因として,痙性斜頸が隠れていることがあります.肩こりのみでは,ボトックスは保険診療対象外ですので,ご注意ください.
ボトックスやナーブロックを用いた治療のみならず,毎朝目を閉じて頭の位置が正しい位置にあるか確かめるなどのフィードバック療法を行い,より早期に治療を行うことが改善には重要です.ただし,完全に完治することは難しく,難治性となる方もおられます.
現在,新規での痙性斜頸に対するボトックス療法は行っておりませんので,ご了承ください.
脇汗がひどい,汗染みのため人目が気になる,学業や仕事に集中できないなど,特に人と接する仕事の人に精神的な支障をきたします.
ボトックスを一側の脇に50単位ずつ投与します.効果の持続には個人差がありますが,通常4−9か月持続します.
主に脳梗塞の後遺症で起こり,手足が固く曲がってしまったりするために,日常生活の大きな支障となります.
痙縮を改善させ,麻痺側の手足をより使いやすくすることが目標です.筋電図や超音波などを用いて筋肉に注射しますが,現在,当院では行っておりません.
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